事例紹介
老朽化した差額室をリフォーム。機能的で心地よい空間へ生まれ変わる
医療法人春陽会 上村病院
所在地:佐賀県佐賀市兵庫町大字渕1903番地1
電話:0952-33-0099
病床数:152床(一般病床60床、地域包括ケア病棟46床、障害者等一般病棟46床)
診療科目:救急科、内科、循環器科、消化器科、呼吸器内科、眼科、リハビリテーション科、整形外科、外科、放射線科
課題
- 建物の老朽化が進み、差額室でも天井からの水漏れや壁の汚れが目立っていた
- 差額室の間口が狭く、ベッドの出し入れがしづらかった
- 差額室のトイレは古い洋式のものが設置されていたため、自立して排泄できない患者さんの増加にともないポータブルトイレで対応していた
- 差額室について「これで料金を取るのか」といったご意見をいただいた
- 救急の受け入れを強化したことにより、若い患者さんや一泊二日程度の入院の患者さんが増え、差額室のニーズが増加していた
解決策
- 初期費用0円で老朽化した差額室をリフォームした
- 差額室の間口を広くしてベッドを入れやすくした
- 車椅子に乗ったままトイレや洗面台を利用できるようにした
- 差額室の所々にウォールナット調の木目を取り入れ、ぬくもりのある落ち着いた感じを演出した
効果
- リフォーム費用を差し引いても収益が出るようになった
- リフォーム前と比べて差額室の収益額が約20%アップした
- 差額室の個室機能が強化され、感染症リスクの抑制につながった
- 患者さんとご家族がよりくつろげる空間になった
- ベッドの横にスペースができたおかげで、看護師の動線が確保されて、処置しやすくなった
- 差額室の黒字分で共用部のリフォームを検討できるようになった
佐賀市で160年以上根付く歴史ある病院
――はじめに「上村病院」がどのような病院か教えてください。
原田 様(以下、原田):
上村病院は、佐賀県佐賀市に位置する152床の医療施設です。1764年(明和元年)に初代の上村春庵が佐賀鍋島藩典医として召し抱えられたことが上村家の創業にあたり、6代目の上村春甫が1871年(明治4年)に上村病院を開業しました。
理念に、「養之如春陽」(之を養うや春陽の如し)を掲げ、「病める人達に春の陽ざしのような、優しさ、暖かさで接し、心のふれあいを大切にしながら人々の健康を願い、熱意と愛情と誠実な心をもって、お役に立ちたい」という想いが込められています。
循環器を専門とした9代目上村春甫会長が介護施設の整備をおこない、救急科を専門とする10代目の上村春良が院長に着任して以降は救急医療にも力を入れ始め、一時的に佐賀にお越しになっている方や交通事故に遭われた方などが少しずつ増えてきました。
新築から30年以上が経過し、差額室の水漏れや汚れなど老朽化が進む
――総合メディカルの「病室リフォームレンタル」を利用される前はどのような状況だったのでしょうか?
原田:
病院を新築してから30年以上が経過し、建物の老朽化が進んでいました。差額室においても、エアコンの配管が古くなったことが原因で天井から水漏れをしたり、差額室の間口が狭くてベッドを出し入れする際についた壁の痛みがそのままになっていたりという具合でした。
トイレについても古い洋式のままだったため、自立して排泄ができない患者さんの増加にともない、ポータブルトイレで対応していました。照明も古い蛍光灯を長年使っていたため部屋全体が薄暗い雰囲気でした。このように差額室の状態があまり良くなかったため、「これで料金を取るのか」といったご意見をいただいたこともあります。
さらに救急の受け入れ強化にともない、交通事故で外傷を負った若い方や一泊二日程度の入院患者さんが増え、差額室のニーズが増加していた背景がありました。リフォームの必要性は感じていたものの、物価高や建設会社の人手不足などでなかなか着手できずにいました。
病室リフォームレンタルの決め手は、持ち出しゼロ
――ほかにもサービスがあるなかで、総合メディカルの「病室リフォームレンタル」にした決め手は何でしたか?
原田:
持ち出しゼロなのが一番の決め手でした。当時はほかにも対応すべきことがあり、優先順位の問題から融資を受けてリフォームする選択肢はありませんでした。持ち出し無し、もしくはコストを低く抑えてリフォームできないかと考えていたところ、タイミング良く総合メディカルの担当者に「病室リフォームレンタル」をご提案いただいたのです。
同時に、ほかの建設会社にもリフォームの見積もりをお願いしたのですが、見積もり金額が高額のため融資が必要なことがわかりました。それよりも融資を受ける必要がなく、初期費用0円の総合メディカルの「病室リフォームレンタル」が当院にはフィットするだろうと選んだ、という流れです。
シミュレーションの結果も、後押しになりました。近隣の医療機関の差額ベッド代を調査した上で、ある一定の稼働率があれば収支が合うとわかったのです。想定以上の稼働があれば、共有部のリフォームに充てることを考えました。
リフォームで機能性と快適性が向上し、患者さんと職員、双方の満足度が高まる
――試験的に2部屋をリフォームされましたが、どのような手応えを感じられましたか?
原田:
まず、デザインの提案時から良かったです。間口を広くしてベッドを入れやすくしたり、車椅子に乗ったままトイレや洗面台を利用できたり、こちらからの要望をデザインに落とし込んでいただきました。リクエストに対して、適切な設備を提案いただいたように思います。
院長を中心にデザインにもこだわり、「ホテルのような清潔感のあるコンパクトにまとまった空間」をコンセプトに考えていました。元々は白を基調とした室内だったのですが、所々にウォールナット調の木目を取り入れ、ぬくもりのある落ち着いた感じを演出していただきました。
試験的に2部屋をリフォームした際、確かな手応えを感じたことを覚えています。 特に大きかったのが、トイレの機能性が高まった点です。間口を広げたことで車椅子のまま入れるようになり、手すりを設置したおかげである程度自立した方なら見守りだけで排泄できるようになりました。また、ポータブルトイレの際に課題だった臭いの問題が気にならなくなったのもよい点です。
そのほか、以前はなかったシャワー室を新設したり、照明も一部LEDに切り替えて明るくしたりと、部屋が生まれ変わったように感じます。 以前は老朽化が気になり、患者さんに差額室をおすすめしづらい面もあったのですが、リフォーム後は「心からおすすめできるようになった」という現場の声が届いています。看護師からも、ベッド横にスペースが生まれたおかげで「処置がしやすくなった」と好評です。
新しい差額室をご案内した患者さんには、「少し料金が高いと思ったけど、実際に見てみて良さそうなので差額室でお願いします」とすんなり受け入れていただきました。
差額室のリフォームを経て、患者さんがより心安らぐ空間へ
――10部屋のリフォームが完了後、何か効果を感じられましたか?
原田:
2025年9月末時点で、全23室ある差額室のうち10室のリフォームが完了しています。収益額はリフォーム前後で約20%アップし、リフォーム費用を差し引いても収益が出ています。これは当初のシミュレーションよりもよい結果です。
差額室の個室機能が強化され、感染症リスクの抑制にもつながっています。当院は新型コロナウイルスの患者さんを受け入れているため、2室は感染対策の部屋としています。
また、患者さんにとってより心安らぐ空間になったのではないでしょうか。よい意味で病院らしさが薄れ、木のぬくもりがリラックスできる雰囲気を生み出しています。 机や椅子も新調しましたので、面会のご家族にもゆったりとお過ごしいただけていると思います。 当院のブランディングとしても、若い患者さんも過ごしやすいというイメージの変化に、今回のリフォームが寄与していると考えます。
現状の収益が続けば、残りの差額室のリフォーム後に、共有のトイレのリフォームやシャワー室の新設などにあてようと考えています。現在の共有のシャワーは特殊浴室の横に設けられており、落ち着いてシャワーを浴びられるような環境ではありません。共有トイレも古いタイプのままです。共有部もリフォームして、より多くの患者さんに心地よい空間を提供できたらと思います。
病院側の負担を少なく、患者さんに良質な環境の提供が可能
――最後に「病室リフォーム」を検討中の病院さまへメッセージをお願いします。
原田:
物価上昇や人件費が高騰しているなか、リフォームでの多額の借入に抵抗がある病院さまもいらっしゃると思います。当院は「病室リフォームレンタル」を利用して借入なしでリフォームできた上に、しっかりとした収益額を生み出すことができ、ほかの設備のリフォームや新設も検討できるようになりました。患者さんに良質な環境を提供できるうえ、病院にとっては無理のないキャッシュフローでのリフォームが可能になる「病室リフォームレンタル」をおすすめします。
